だんじり初心者から超初心者の方へ

2008年に掲載したものですが、基本的に変わっていないので、そのまま再掲します

2008年9月、初めて岸和田だんじり祭に行ってきました。お恥ずかしい限りですが、岸和田については「大阪の南の方にある、だんじりで有名なところ」というくらいの知識しか無く、城下町であることすら知りませんでした。

だんじりについてはWEBでもいろいろなサイトで紹介されており、大変参考になりましたが、今年の私みたいな超初心者向けに書かれたものは少なかったように思います。そこで、初めて、しかも遠くから(泊まりがけで)見に行く、というような方のための情報を幾つか。

サムネイルをクリックすると大きな画像になります。画像をクリックするとサムネイルに戻ります。
岸和田という場所 大阪の南部、もう少し行ったら関西空港というあたりになります。南海本線難波駅(新大阪から地下鉄御堂筋線で15分くらい)、から26キロほど、急行で約25分です。(地図はこちらです

江戸時代には岸和田藩の城下町として栄えたところで、下の写真のような岸和田城というお城があります。こじんまりとしていますがとても綺麗なお城です。私は、今までは、岸和田=だんじり=荒っぽい、というイメージしかありませんでしたが、ところどころに古い家並みもある趣のある町でした。
祭の情報 こちらの公式サイトで確認できます。パンフレットですが、試験曳きの日、午前中に岸和田駅に着いたのですがパンフレットが置いて無くて(探し方が悪かった?)、だんじり会館(公式サイトはこちらてす)で入手しました。

13日(宵宮)は岸和田駅に、以下の写真のようなパンフレットと岸和田商店街発行のSOUTHERN PRESSという立派な「だんじり特集号」(無料)が置いてありました。この特集号は毎年発行されているようです。

公式サイトにPDFがあります
だんじり祭の開催時期 だんじり祭そのものが、大阪周辺には幾つもありますが、岸和田だけでも9つの地区があり、その中の岸和田(旧市)地区22町のだんじりがテレビなとで再三紹介され、飛び抜けて有名になっているようです。

今回私が行ったのもそのだんじりですが、9月の敬老の日直前の土日に開催されます。また、試験曳きというのが9月初めと祭前日に行われます。試験曳きは比較的人が少なく、写真を撮るには好条件です。(ただし、私が行った、祭前日の試験曳きは午後2時から4時半くらいと、時間が限られています)
宿泊 インターネットで予約できる岸和田市内のホテルはあまりないようです。私が祭の1週間くらい前に検索したときには僅かに空いていたところは1泊12000円というシーズン価格。そこで2駅離れた貝塚のビジネスホテルをとりました。

ここだと、始発電車に乗れば5時20分くらいには岸和田に着きます。但し、岸和田駅前は後でご紹介するように人気スポットで、朝の3時くらい(徹夜組もいるのかな?)
から場所取りが始まるらしいです。となると、「駅前一等地」を確保しようとすると、やはり岸和田市内のホテルをとるか、徹夜(できるのかな?)でしょうか。
だんじりの日程 2008年は以下のような日程でした。
9月12日(金) 14時〜16時 試験曳き 各町内からの曳き出しは13時過ぎから始まっていたと思います。また一部のだんじりは16時半過ぎまで曳行されていたようです。
9月13日(土)  6時〜7時半  曳き出し 私がいた岸和田駅前では、5時半くらいに曳行が始まりました。
 9時半〜11時半 午前曳行  
13時〜17時 パレード
午後曳行
パレードは岸和田駅前で各だんじりが一旦止まり、風船やクラッカーが打ち上げられます。その後「やりまわし」を披露して午後の曳行に入ります。
以下の日程・行事は実際に見ていませんので、公式サイトなどからの引用です。
9月 7日(日)   試験曳き  時間帯についてはわかりません。
9月13日(土) 19時〜22時 灯入れ曳行 提灯をともしただんじりがゆっくりと練り歩きます。
9月14日(日)  9時〜12時半 宮入り 宮入りとは、各町内の氏神様に参詣し五穀豊穣、子孫繁栄などを祈願するのだそうです。神社は3つありますが、岸城神社が最も有名です。
13時〜17時 午後曳行  
19時〜22時 灯入れ曳行  
だんじりの曳行ルート 詳しくは上記公式サイトにPDFファイルがあるのでご覧下さい。説明の都合上、ごく簡単な見取り図を作ってみました。道幅は全くいい加減で、曳行ルート以外の道は省略しています。

左のサムネイルをクリックして頂くと大きな地図がポップアップします。再度クリックするとサムネイルに戻りますが、クリックしてボタンを押したままドラッグすると大きな地図を画面上の任意の位置に表示しておくことができます。
見物ポイントと場所取り いろいろとポイントがあるようですが、受け売りを流しても仕方がないので実際に私が経験した3箇所だけご紹介します。なお、紅白の幕の張ってあるところ基本的に危険地帯のようで、その前での見物はできません。

(1)カンカン場(下の写真A〜C)
ここは12日の試験曳きの日に最初に行ったところです。有料観覧席があるくらいなので最大の見せ場なのかと思いますが、当然非常に混みます。初めてなのでどこにしようかウロウロしているウチに、13時すぎくらいでしょうか、反対側(ベイサイドモール側)の舗道に回ったところで規制のための柵が立てられ、その最前列で見ることになりました。
ところがここはセンターラインのガードレールが邪魔になる上、センターラインのところに祭の関係者がズラッと並んでしまうので、だんじりの上の方しか見えません。
おまけに、カメラを構えると電線や、太いケーブルがアングルに入ってしまってどうしようもありません。しかも時間帯からすると逆光気味と三重苦状態。結局30分足らずで脱出しました。

(2)堺町のS字カーブ(下の写真D)
カンカン場を脱出して向かったのがここ。カーブと言っても、なめらかな曲線ではなく鍵の手に曲がる路地という感じで、道幅が狭く難所と言われているそうです。ここは午後〜夕方順光で撮れますし、だんじりが間近で見られます。試験曳きの日だったので人もそんなに多くなくて、じっくりと撮影できました。

(3)岸和田駅前
ここも人気スポット。始発電車で5時20分に着いたときには既にベストポジションは埋まっていました。(下の写真E)
仕方なくアーケード側に回って(下の写真F)しばらく撮りましたが、やりまわしを後ろからしか撮れないので、再び駅側に回って(と言ってもアーケードからまっすぐ駅には行けないので、大きく回り道して)撮りました。(下の写真G)
そして、7時半までの曳き出しが終わって、次の午前曳行まで2時間の空きができて、人垣が薄くなったところでうまい具合に最前列、真正面では無いので準ベストポジションを確保することができました。
結局13日は午後までずっとここで撮りましたが、最前列とは言っても報道カメラマンや祭の関係者が前に立ちはだかってしまうことも少なくないので、写真を撮るのは一苦労、中でも一番無神経でひどかったのがこの赤シャツのテレビ局カメラマンでした。(写真H)
雨対策 今回は幸い13日の午前中にほんのわずかパラついたくらいで済みましたが、9月といえば雨の多いシーズンです。しかしだんじりでは傘をさしての見物は危険なので禁止されています。(ちなみに、晴れたときの日傘も無論アウトです)

従ってレインコート持参は必須。また、カメラの雨対策として市販の防護カバーも持って行ったほうがいいでしょう。今回は使いませんでしたが、降りがひどいときはカメラを持ったまま頭からすっぽり被れる透明ビニール製のものがいいと思います。それから、バッグやリュックを濡らさないために、大きいゴミ袋を何枚か、またタオルも何枚か持って行くといいでしょう。
その他の注意点 公式サイトにも書いてありますが、脚立・踏み台に載っての見物、写真撮影は禁止です。・・・・・・・が、実際にはかなり持ち込まれていて使われていました。私も12日のS字カーブでの撮影は30センチの踏み台に乗って撮りました。(そうしないと撮れません)
しかし、13日の岸和田駅では最初のウチは警察官が回ってきて脚立を畳ませていました。
でも、午前の曳行、午後のパレードなど十重二十重の人垣ができるクライマックスになると、後ろの方の人垣はかなり高くなっていたので、間違いなく多数の脚立が使われていたと思います。こうなると警察も規制のしようが無いのか・・・・・。

基本的にはだんじりが突っ込んでくるおそれがあること、他の観客とのトラブルの可能性などから禁止しているのだと思います。従ってそういう問題が無いと思われるところであればいいのではないかというのが、私の勝手な解釈です。